2013年07月12日

Churchs フルブローグ 73Last

ブログご覧の皆様こんばんは。

連載3回目を迎えました、スタッフ野口の靴ウンチクのコーナーです。

このコーナーでは、

古靴コレクター野口がこれまで集めてきた、200足以上の私物を通して、

それらを履いてきた感想や、ちょっとした豆知識をご紹介。

古靴のカッコ良さ、古靴集めの面白さに少しでも興味をお持ちいただけたなら幸いです。



今回は前回に引き続き、チャーチの1足。

Churchs フルブローグ 73Last

1990年代以前の、

現在では「旧チャーチ」と呼ばれるものの豆知識を交えながらご紹介していきたいと思います。



英国靴を集め始めた初期の頃に購入しました。

初めてプロの方にハーフラバー修理をしていただいた靴と言う面でも思い入れの強い1足です!

こちらも1980~90年代製。

3都市表記時代の旧チャーチから、フルブローグタイプをご紹介します。

ラストは1番の定番、名作73。

ラスト73のフルブローグといいますと、

「チェットウィンド」というモデル名が有名なのですが、

内側の手書き表記を見ても、チェットウィンドとは違うモデルのようです。


有名なモデル名以外は基本的に手書きが達筆過ぎて読むのが困難…。

このモデル名も私には解読不可能です。


73ラストのフルブローグ、いくつも所有していますが、

どうやらその中でもカーフ製のものに限られ、チェットウィンドとして表記されていたようです。

こちらの素材は調べたところ「ネバダカーフ」というものに該当するものと思われます。

マットな艶感で、正直磨いてもピカピカにはならない革です。

好みは別れると思いますが、キメの細かい革とはまた違った鈍めの輝き方が個人的にはツボです!


さて、前回から使っている「旧(オールド)チャーチ」というものは何でしょうか。

チャーチのインソックには世界の有名都市に進出をした印として、

その都度新しい都市名が刻まれていっています。

1999年にチャーチは買収され、それから今現在まで

チャーチはプラダグループの傘下にあります。

その際に刻まれたのがミランの表記であり

現行品は、ロンドン、ニューヨーク、パリ、ミランの4都市の表記があります。


よってプラダ傘下に入る前、

ミラン表記のない三都市表記のものが90年代以前のものと容易に区別でき、

それが「旧チャーチ」と呼ばれているのです。

買収以降は新生チャーチと呼ばれ、名作ラスト73番が使われていたものは、

よりモダンな印象の100番ラストに全て切り替わってしまいました。

それを嫌った昔からのチャーチファンの間で、

旧チャーチと新生チャーチを区別する傾向が生まれたようで、

古靴の取引の際の1つの目安として根付いているようです。

個人的には73が足に合うので旧チャーチを支持しますが、

決して新生チャーチが悪いという印象は全くありませんし、

今後も違いを感じながら、まだまだどちらも集めていきたいと思います。


チャーチの仕様による年代特定方法の一例をご紹介をしましたが、

さらに昔のものは2都市表記、それ以前のものももちろん存在しますので、

今後そちらもご紹介していきたいと思います。


いかがでしたか?

今回も古靴の魅力、少しでも伝わりましたでしょうか?

次回からも英国靴を中心にご紹介していきます!



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Posted by RESH(リッシュ) at 23:28│Comments(0)スタッフ野口の靴ウンチク
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